院長コミュニケーション 女性心理編
結論から申し上げます。
女性は男性よりも偉大であると、
あなたが心の底から思えるようになったとき、
コミュニケーション技術など
皆無に等しくても、
あなたの医院の女性スタッフは
驚くべき才能と情熱を発揮して
仕事に取り組むことでしょう。
正直に告白すると、
私がこの仕事を始めてしばらくの間、
マネジメントが
上手くいってなかった最大の原因は、
私の中で男性優位、女性軽視があった
思っています。
当時は無意識でしたが、
今、振り返ると明らかです。
20世紀までは、
モノつくりが中心の世の中でしたので、
男性の腕力や集中して
一つの物事に取り組む脳構造は
科学や経済の発展に
大いに寄与しました。
しかし21世紀の現代、
特に先進国ではサービス業が
産業シェアを圧倒的に占めるようになりました。
歯科医院もそうであるように
サービス業で一番大切なスキルは
コミュニケーション能力 です。
女性は男性よりも
右脳と左脳全体をつかうことで、
同時に複数のことに取り組むことが出来、
言葉だけではなく、
相手の表情、仕草、声のトーンから、
相手の気持ちを察することが出来ます。
女性には人との絆を深めていくうえで、
男性に見えない世界が見えています。
女性はXXという染色体、
男性はXYという染色体で生を受けます。
免疫力はX染色体に多く含まれ、
Y染色体は消えつつあるということで、
生物学者の中には女性のほうが
より完璧に近いという主張をされる方もいます。
また、太古の昔、
旧人類が狩猟中心になるよりも
更にずっと前、
女性は男性と同じように
採取の仕事をしていたと言われており、
筋肉量も男性とほぼ変わらなかったそうです。
ただ、女性は出産が出来るため、
その役割に相応しい体型になっていきました。
世界TOPレベルの経済学者たちは、
先進国の脅威は中国の台頭ではなく、
女性を活用することの出来ない経営者たちだ、
と言っています。
ところが、歯科医院で働くスタッフの方々からは、
女性は仕事において男性よりも
劣っていると感じていることが伝わってきます。
そこで先のような話をし、
2009年からは20代の女性の平均給料が
男性を逆転したという政府のデータを見せると、
彼女たちの目は輝きだします。
女性の可能性を信じること。
それが私たち経営者の役目でもあると思います。
女性は自己表現することが仕事
ホワイトエッセンスを始めたばかりのころ、
早期離職が相次ぎ、
当時の院長がノイローゼ状態に
なってしまったため、
私が直接スタッフの指導に乗り出しましたが、
一向に離職率が改善されません。
残ってくれているスタッフも
覇気がありません。
そんなある日社員の一人から言われました。
「坂本さんがスタッフに話せば話すほど逆効果」と。
思い当たるところがあったので
酷く傷ついたのを覚えています。
当時の私は自分が正論だと思うことを
一方的にスタッフに伝えていました。
言われているスタッフとしては
「私のことなど何一つ分かっていないくせに」と
思っていたことでしょう。
今でも当時の私が
スタッフに伝えていたことは
間違っていなかったと思います。
でも伝わらなかったのです。
それは スタッフの話を聴かずに
自分ばかり話をしていたから です。
スタッフが話をしているときも、
次に自分が話すことばかり考えていました。
それは頭ごなしに自分が正しくて、
スタッフが間違っていると思っていたからです。
女性は男性よりも会話好きです。
その理由として一説には、
セロトニンという安心物質の分泌量が
女性は男性の半分しかないため不安になりやすく、
快楽物質のドーパミンを沢山放出することによって
セロトニン不足を補う必要があり、
そのドーパミンを大量に放出するには、
おしゃべりが有効だというものです。
また女性は右脳と左脳をつなぐ
橋の脳梁が男性よりも太く、
脳全体をつかって話をするので
話題が尽きないとも言われています。
女性は沢山会話することで気持ちが良くなり、
自分の思考も整理されていきます。
女性にとって相手と分かりあうことは
男性の何倍も大切なことです。
したがって無意識下で
常に自分を分かってほしいと思っています。
女性スタッフにとってその機会が
不十分な職場だと感じた時、
彼女らは思考が停止したロボットになるか、
自己表現力を磨ける職場を求めて去っていきます。
ですから 女性スタッフに対する傾聴が
出来ている院長ほどスタッフが元気であり、
思考が深くなり、
主体的な人材として育っていく のです。