日報を活用してスタッフを育成する
歯科医院に限らず、
ホテル・病院・レストランなど
サービス業で「成果」を出すために
必要な要素が3つあります。
「目標を持つこと」
「お客様を理解すること」
「お客様にご満足いただける
知識・技術・接遇を身につけること」です。
今回は、「目標をもつこと」に対して
重要な習慣である 日報の効果的な運用方法 を
ご紹介します。
➀1日の目標を立ててから仕事に入る
医院が目指す目標数字
(保険診療と自費診療のそれぞれの売上、
新規患者数、患者満足度等を月単位で決める)を
達成するために、
毎日目標を立て日々その達成度を確認することで
PDCAが回り、
数字が上がっていきやすくなります。
日報は月次目標と紐づいており、
単純に日割りせず、毎日同じ目標ではないことが
良い日報の目標設定です。
× 悪い例
【本日の予定・達成目標】
・午前中の診療対応が○○人ですので、しっかり準備して臨みます。
・●●様の対応がありますので、不快なく施術を受けていただけるようにします。
・周りを考えて行動する。診療室の状況を把握し スムーズに医院が回るように心掛けていく。
× 目標が数字化されておらず、
達成基準があいまい なので、
何を目指すのか最終的なゴールが見えません。
◎ 良い例
【本日の予定・達成目標】
▽月次目標
・売上目標 ●●●円 ・物販目標 ●●●円
▽本日の目標
・売上目標 ●●●円 ・物販目標 ●●●円 ・△様へ●●のご紹介
◎目標が数字化されており、
売上面で月目標の数字と本日目標の数字が
紐づいている日報を通して
目標を意識するだけで
仕事にハリも出てきます。
➁「出来たこと」「出来なかったこと」「次日すべきこと」を記述する
「本日できたこと」の記述は、
スタッフの達成感と自信を深めます。
「出来なかったこと」と「次日すべきこと」は、
明日への成長のために何をすればよいのかを
具体的に気付くために大切です。
状況:自費でのPMTCを勧めたが断られた
× 悪い例
「出来なかったこと」
自費でのPMTCをご紹介、提案したが予約に繋がらなかった。
◎ 良い例
「出来なかったこと」
自費でのPMTCを定期的に行うことでどのようにメリットがあるのか、
患者様の立場に立ってお伝えできたら、予約に繋がったかもしれない。
声のトーンがずっと同じで、声も小さかったので、あまりやりたいと思わない提案だったと思う。
次回はしっかりご紹介できるように、カウンセリングの練習日を増やし、ロープレをして改善します。
このように具体的に日報を記載できれば、自らの業務の見直しをスピーディーに行うことができ、
1日でPDCAサイクルのスピードを上げることに繋がります。
➂院長先生のフィードバックコメントはスタッフとの信頼関係と教育の場
スタッフが毎日日報を書くようになるには、
院長先生のコメントが重要になってきます。
院長先生が毎日マメに
フィードバックコメントを伝えることで
スタッフは院長が自分のことを
見てくれていると思います。
反応しなかったり、一言で終えてしまうと、
スタッフもそのコメントの熱量に合わせて、
文章量も減り、日報の提出を
サボるようになってきます。
毎日必ずフィードバックすると
心掛けることが重要です。
また、スタッフの良い点・改善点を
記述することでスタッフに対する
教育効果を発揮します。
フィードバックコメントで重要なことは、
スタッフの改善点を全て伝えてしまうのではなく、
『気付きを与えること』です。
スタッフに考えさせることで、
少しずつ考える力が身についていきます。
例えば、
「出来なかったこと」
自費でのPMTCをご紹介、提案したが予約に繋がらなかった。スムーズなご案内ができなかったからだと思う。
この日報に対して、
「次回は提案が通ると良いですね。頑張れ!」
これでは、次も同じことの繰り返しです。
もし、スタッフに考える力を
身につけてほしいのであれば、
以下のようなコメントが
「スムーズなご案内も重要ですが、提案前に患者様が求めていることのヒアリングも大事です。
提案内容・提案時期について事前に仮説立てはしましたか?その他にも患者様の今後についてももっとできることや練習や対策が沢山あると思います!」
重要なのは、 精度の高い振り返りができる
コメントかどうか です。
ただコメントを返すのではなく、
悩みに的確にアドバイスをすることで
スタッフは
「院長がしっかり指導してくれている」と認識し、
次第に信頼関係が構築されていきます。
➃スタッフを日報は1日の営業時間の中で少しずつ書く
前日や当日の朝に一日の目標を立て、
診療していくことで
「できたこと」「できなかったこと」
に対する気付きがその都度あります。
それをちょこちょこメモしていくだけで
短時間で次に活かせる日報が出来上がります。
限られた時間の中で業務を遂行するためにも、
30分を目安 に書き上げるようにします。
日報を効果的に活用することで、
スタッフが自分の業務に対しての
課題点の気づきを得られるだけではなく、
成果に対して自信が持てるようになります。
日報を継続していくことで、
院長先生は部下であるスタッフの
日々の変化をキャッチアップして、
スタッフに合わせたコミュニケーションや、
成長する為の課題を考えてあげることが
できるようになります。
スタッフは、目標を達成するために
具体的にどう行動すべきなのかを
自分で考えることができるようになります。
日報を継続していくことで、
院長先生への依存体質が改善されていき、
よりよい医院組織を目指していく一助となります。
是非、日報を始めてみてください。
オススメの動画を
ぜひご覧ください!
スタッフの行動が見違えるように変わる3つの秘訣
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