第一領域と第二領域

「診療に追いまわされ、

忙しくて自分の時間が取れない」

「スタッフの意識が低い、

言われたことしかしない」

「将来が不安だが、

具体的な目標や計画がない」

そんな院長は、

第二領域に使う時間が圧倒的に少ないといえます。

緊急で重要な第一領域の

仕事ばかりをしていて、

第二領域の仕事に対して

十分な時間を取っていません。

歯科医院における第一領域は、

診療、クレーム処理、レセプト、技工作業等です。

第二領域は、

営業計画書の作成、健康管理、会議、

勉強会や練習、品質管理等です。

「第一領域でさえ忙しいのに

第二領域の時間など取れるわけが無い」

という人がいます。

それは間違いです。

第二領域に時間をとっていないから、

院長のみが忙しく、

スタッフの生産性が低かったり、

クレームが多発したりするのです。

院長だけに依存しない組織に

していきたいのであれば、

院長は第二領域であるマネジメントに

時間を割くことが大切です。

院長が診療に集中して、

スタッフを放っておいたのでは、

何時まで経っても組織化が進みません。

院長が職人として中心にいて、

他のスタッフ全てが

院長のサポートに回るという組織体制は、

院長が忙しいだけでなく、

スタッフたちには当事者意識が生まれませんから、

仕事に対する使命感も希薄になりがちです。

どのように第二領域の時間を

確保するか？

以前に私が行っていた開業医向けの

経営セミナーコースでこの話をしたところ、

「どうしたら第二領域の時間が

取れるのか教えてほしい」

という質問がありました。

院長は、アポイント帳に、

まず 診療のアポよりも先に

第二領域の時間を確保すること です。

余ったところに

診療のアポイントを入れて行くのです。

「そんなことをしたら、経営が維持できない」

というご意見があるかもしれませんが、

例え毎週1時間でも良いので、

出来る範囲から始めること、

継続していくことが重要です。

「診療でキャンセルが出た時間に

第二領域業務を行っても良いのでは？」

とも思われるかもしれませんが、

あらかじめ時間を確保しておくのと、

そうでないのでは効果は歴然と異なります。

スタッフとの面談、練習、会議などであれば、

スタッフ側も事前に予定が決まっていれば、

その日までに心の準備や参加するための

資料を用意できます。

第二領域確保について慣れないうちは、

診療アポを切ることが不安になったり、

急患を優先してしまうかもしれません。

そして実行しても慣れるまでは、

負担を感じることもあるでしょう。

しかし、 第二領域に院長が時間を使うことで、

スタッフの生産性が向上し、

クレームも減ります。

その結果第二領域に

もっと沢山の時間が使えるようになります。

デンタルエステで、

健康者の集客、自費率アップ、医院組織化という

成功を手にするためにも、

第二領域に時間を取る必要があります。

なお、院長が楽して、衛生士に放任で、

デンタルエステで稼がせようという魂胆であれば、

例えホワイトエッセンスに加盟して、

本部が様々な経営サポートをしたとしても、

永遠に成功しません。

万が一上手く育たず、

途中でそのスタッフが

離脱するようなことがあったとしても、

あなたが第二領域に遣った時間は無駄にならず、

あなたのマネジメント能力は

以前よりもずっとアップしているはずです。

今度はもっと上手にできます。

デンタルエステ効果により、

院長の診療が保険よりも自費が増えれば、

数をこなす診療、時間に追われる診療から

脱却でき、時間に余裕が出来ます。

余裕ができた時間を

スタッフとのコミュニケーションや

マネジメントに充てることができるので、

ますます組織化が推進されます。

そうなると、スタッフ達は

院長が診療に集中していても、

自主的に各々の役割を自分たちで考えます。

それによって、 院長だけに依存しない経営という

ご褒美を手に入れることが出来るのです。